衣類ロス
衣服ロスとは、まだ着られるにもかかわらず
大量の衣服が廃棄されている問題を指します。
日本だけでも年間約10億着以上もの新品の衣服が捨てられています。
まだ食べられる食品が捨てられてしまう「フードロス」が認知されてきた一方、衣服ロス問題はそれほど社会に浸透していません。
世界では毎秒トラック1台分もの衣類が焼却、
あるいは埋め立て処分されているのが現状です。
衣類ロスが引き起こす環境問題。
1地球温暖化
2水不足
3マイクロプラスチック
地球温暖化
アパレル業界が排出する二酸化炭素の量は、石油産業に続いて第2位と言われています。世界全体の二酸化炭素排出量のうち、実に8%以上がファッション業界からの排出。この数字は航空業界と運送業界の合計を越えます。
アパレル業界は製造から販売、消費、そして廃棄に至るまでのプロセスで大量に二酸化炭素を排出し、地球温暖化に拍車をかけていると批判されています。
近年は世界中で「水不足」の問題が叫ばれていますが、例えばコットンを栽培するには大量の水が必要になります。Tシャツ一枚を作るのには約2700リットルの水が必要になると言われており、ファッション業界は水不足の問題にも関係しているのです。
水不足
マイクロ
プラスチック
アパレル産業は、水の汚染問題も引き起こしています。
ナイロンやポリエステルなどの合成繊維の衣類を洗濯すると、マイクロプラスチックと呼ばれる細かなプラスチックが大量に発生します。
1回の洗濯でも大量の繊維状のプラスチックが放出されます。
下水をすり抜け、海や川に大量に流れ出るマイクロプラスチックや生地の染色の過程で汚染された水が水路や川にそのまま流されるとゆう水質汚染が世界的な問題となっています。
私たちにできること
1着1着を大切にする。
ファストファッションの登場により、衣服は誰の手にも届きやすくなりました。2014年に消費者が購入した衣類は、2000年に比べて60%も増加したという報告もあります。
その一方で、製造された衣類の85%が毎年ごみとして処分されています。衣服ロスの問題を解決するためには、消費者一人ひとりの意識が変わることが何よりも大切。
今自分の手元にある衣服をできる限り長く、大切に使い続けましょう。
着られる服はリユースや
リサイクルする。
まだ着られる洋服を「捨てる」という
選択肢以外に何かできるか考えませんか?
例えばサイズアウトしてしまった子供服は、知人の小さな子どもたちに譲ったり...
1回着ただけの流行りのブランド品は、フリマアプリなどに出してみたり...
趣味や体型の変化で着れなくなったけれど、思い出の詰まった洋服は中々捨てられない...
そんな時は、洋服というカタチから『アップサイクル』。価値を高めて、もう一度生まれ変わることもできます。
洋服の生地を使ったアート作品や、もう一度新品のようにキレイにクリーニングしてからお店の商品として、必要な人に使ってもらいませんか。